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日本流通管理支援機構(株)は偽造防止と、原産地証明を行う専門対策会社です。

CASE STUDY事例の紹介

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WAファームダイレクト

オーストラリア産ブラボーアップル (ライセンス品種 ANABP 01)

クライアント:WAファームダイレクト

問題・課題と成果

問題・課題

どんな問題/課題があったか?
本オーストラリア産リンゴは、高級品という性質上、オーストラリア市場や国際市場において偽造のリスクにさらされています。ライセンス品種であるため、ライセンス農園でのみ生産が許可されていますが、ライセンス農園以外の生産者に悪用される可能性があります。
どんな損害が発生したか?
このプログラムは、損害が発生する前の予防措置として実施したものであり、将来的に検証テストをするときに備え、参照データベースを構築したものです。

成果

オーストラリア産であることの証明。
市場に流通しているリンゴを、原産国または原産農場までさかのぼって確認することができます。

詳細な内容(どんな調査を行ったか?)

当社のプログラムは、科学技術を使って果実の出所を保護・検証するという、リンゴ市場では世界初の試みです。


当社は、科学的な原産地証明技術を市場監視システムに組み込み、厳選した市場でブラボーアップルを定期的に買い付け、その信頼性を検証し、オーストラリア産であることの証明や、原産農園の確認を行います。この包括的なプログラムにより、リスクの高い市場におけるオーストラリア産高級リンゴの偽造を特定・防止し、ブラボーアップルが許可された農場で生産されていることを確認することができます。 

経済的にどれ程の価値がもたらされたか?

ライセンス品種としてのブラボーは、2015年から商業目的として大量に植えられています。業界では、2035年までに年間5万トンの生産を目指しており、2023年には3,500トンがオーストラリアで収穫され、その10%が中東とアジアの市場に輸出されました。 


価値の維持、国際的なブランドの信頼性の維持、輸出の存在事実が極めて重要でした。(https://www.abc.net.au/news/rural/2023-06-04/western-australian-bravo-apples-bound-for-international-markets/102297262)


ピンクレディーから学んだ教訓:価値を守らずに輸出し、価値と名声を落としました (https://www.businessnewsaustralia.com/articles/bravo-s-core-quality-bears-fruit-sparking-growing-overseas-apeel-for-wa-bred-apple.html)

(https://www.parliament.nsw.gov.au/tp/files/62357/133%20Follow%20Up%20Performance%20Audit%20Intellectual%20Property.pdf) 


クリプスピンク(ピンクレディー)とクリプスレッドは、西オーストラリア州農務省(AGWEST)によって開発されたリンゴ品種です。

1994年以来、クリプスピンクとクリプスレッドは、AGWESTから300万ドルを超えるロイヤリティを得ており、1998-99年には100万ドル以上を得ました。

クリプスピンクの発売により、AGWESTは突然、知的財産と商業化という、新たに生じた問題に急遽対処する必要性に迫られました。AGWESTの対応が遅れ、知的財産の活用に対処する準備が十分でなかったために、以下に挙げるような事態を招いたこともありました。1994年にすでに、AGWESTは、知的財産権についての戦略を策定して計画的に製品についての権利を保護していくべきだ、という法的助言を得ていましたが、その必要性が明らかになったのです。


・AGWESTは、植物育種家の権利に関する法律の経験が乏しく、業界で受け入れられるかどうかすら不確実であったため、クリプスピンクの品種について植物育種家としてのオーストラリアでの権利を申請しませんでした。

・アルゼンチン、フランス、英国、米国では、他の組織がAGWESTより先にピンクレディーの商標出願を行いました。しかし、最終的には、商標の所有権は、米国を除くすべての地域で関係者との交渉により回復することができました。

・1998年、AGWESTは、米国におけるクリプスピンクの権利侵害に対する訴訟において、知的財産権の防御に成功しました。

・クリプスピンクと同一品種であると主張するピンクローズというリンゴのオーストラリアでの権利を第三者が申請したことに対して、AGWESTは訴訟を起こし、専門の弁護士が強力な訴状を準備したにもかかわらず、敗訴しました。

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