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CASE STUDY事例の紹介

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オーストラリア車海老漁業協議会 (ACPF) - 天然車海老

オーストラリア産天然車海老の信頼性

クライアント:オーストラリア車海老漁業協議会 (ACPF) - 天然車海老

問題・課題と成果

問題・課題

どんな問題/課題があったか?
1) オーストラリア産以外の車海老をオーストラリア産と偽って表示されていました。
2) オーストラリア産の車海老に代えてオーストラリア産以外の車海老を使用し、オーストラリア産と謳うことで消費者にプレミアム価格を請求していました。
3) オーストラリア産車海老の中に、オーストラリア産以外の車海老を大量に混合して嵩増し、 オーストラリア産として販売していました。
どんな損害が発生したか?
1) 本当にオーストラリア産なのかどうかわからないため、オーストラリア産車海老に対する消費者の信頼と需要が損なわれました。
2) オーストラリア産天然車海老の味と品質に対する評判への悪影響。
3) オーストラリア産車海老漁業の減収。

成果

以下の事項が証明されます。
1) オーストラリア産であること
2) オーストラリアのどこの漁場・地域か
3) 対象の車海老漁業に関連する MSC クレーム

詳細な内容(どんな調査を行ったか?)

天然車海老は、地理的に指定された場所(漁獲枠の認可を受けた漁業地域)で漁獲され、微量元素分析が実施されました。それぞれの地域を表す化学指紋を添付画像に示します。各湾に生息する車海老や小海老の特徴はグラフの通りです。


この分析から得られた微量元素データを用いて参照データベースを構築し、サンプルをこのデータと照合することで、「Wild Caught Australian Claim(オーストラリア産天然エビ)」と表示されたサンプルがオーストラリア産なのか、オーストラリア産以外なのかを確認することができます。  また、その車海老や小海老がオーストラリアのどの漁場で生産されたものかを特定し、その漁場に関連するMSCの主張を検証することも可能です。

経済的にどれ程の価値がもたらされたか?

在来種の車海老漁業はオーストラリアの海岸線一帯で行われており、西オーストラリア州、クイーンズランド州、ニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州で大きな漁獲高をあげています。

オーストラリア最大の天然車海老漁業である北部オーストラリア車海老漁業による車海老の生産量は、2000年から2001年にかけて1億6,460万ドル以上と推定されています。生産量は1999-2000年の5,605トンから、2000-2001年には9,752トンに増加しました。

クイーンズランド州では、天然車海老の収穫量と金額は1999-2000年の約6,536トンから2000-2001年の6,916トン(1億170万ドル相当)に増加しました。同期間中、養殖による生産量は1999-2000年の2,505トンから2000-2001年の2,525トンにわずかに増加しました。


西オーストラリア州の天然車海老漁業は、2000-2001年に4,640万ドル以上と推定され、その半分以上がシャークベイ車海老漁業とエクスマウス湾車海老漁業によるものです。両漁業は、主に輸出用の車海老とタイガーエビを生産しています。両漁業は、産卵資源レベルと漁獲量を保護するため、空間的・時間的に閉鎖した環境で管理しています。


ニューサウスウェールズ州における車海老を含む中型の海老類の漁獲額は、2000-2001年に約2,830万ドル、南オーストラリア州では4,260万ドルであったと推定されます。


2000-2001年、オーストラリアは1億7,460万ドルの車海老を輸入し、その3分の1以上はタイからでした。同期間にオーストラリアが輸出した車海老は、天然と養殖を合わせて2億9,100万ドルでした。


国内消費に関しては、2021-22年にオーストラリア人が消費した水産物量は約35万トンで、これは一人当たり13.8キログラムに相当します。魚介類の消費量は鶏肉、豚肉、牛肉よりは少ないですが、羊肉の消費量よりは上回っています。

しかし、魚介類(特に車海老)の消費量すべてが国内生産量に対応しているわけではありません。ABARESのデータによると、2021-22年の水産・養殖製品の輸入額は2%増した21億9,000万豪ドル(13億ユーロ/14億米ドル)であり、これはまさに車海老の輸入額が増加したことによるものです。 (https://weareaquaculture.com/markets/australia-aquaculture-exceeded-the-value-of-wild-catch-by-2021-22) 

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